舞台公演の企画などを手掛けるLol(東京都渋谷区)は3月9日、13日から上演予定だった朗読劇「~AI朗読劇~AIラブコメ」の公演を中止すると発表した。生成AIを使って脚本を作り、それを声優が朗読するという企画だったが、同社は「関係者たちに多大なる迷惑が掛かる危険がある」との理由から、公演中止の判断を下した。
同公演は、13~20日に上演を予定していた。生成AIが作った3本の恋愛ドラマを声優が朗読するという内容で、脚本以外にも、キービジュアルなどのデザインにも生成AIを利用していた。同社は「(生成AIは)一部利用しているにすぎず、生成AIアプリに複数のキーワードを入力し、導き出した成果物に、クリエイターが手を加えて仕上げている」と説明していた。
同社は企画について「AIを使って、人間が紡ぎ出す作品に、固定概念にとらわれない要素が入る、新しいクリエイティブへの挑戦であり、今までにない世界を楽しめる作品を目指す」と言及。また、文化庁の「AIと著作権に関する考え方について(素案)」に対して、日本俳優連盟(原文ママ)が提出した意見書にある「AIは、人間のクリエイターに取って代わるものでは
なく、人間のクリエイターに力を与え、補強するために使われるツール」という記述にも「同じ考え」と述べ、この考えに基づいて制作しているとも説明していた。
一方、同社の企画説明に対して、X上では「無断学習・搾取問題を抱えるツールの使用をアピールする時点で、搾取の片棒を担いでいる」など、生成AIの利用を非難する声が上がっていた。
その後、同社は「皆さまよりさまざまなご意見を頂くことは予想していたが、一部の方々には、意図せず不信感・不安感を与えてしまう結果となった」とし、9日に中止を発表。「関係者や出演者、事務所の皆さまに多大なる迷惑が掛かる危険があるとの理由から、断腸の思いではあるが、中止という判断を下した」と理由を説明している。
公演が中止になったことを受け、X上では「合法に経済活動している団体に対して、業務に影響が出る形で批判を送るのは威力業務妨害とかにはならないのか」など中止対応に疑問を呈する声も見られた。
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「食糧不足を救う」として注目を集めている、食用コオロギの会社が倒産した。
【映像】食用コオロギを使ったパスタやアイスもなか
新規参入から、わずか3年で破産手続きを始めたのは、長野県茅野市に工場を持つ「クリケットファーム」。親会社を含めた3社での負債総額は2億4290万円にのぼる。クリケットファーム公式サイトでは「世界ではいま食糧危機への警鐘が鳴らされています。だからこそ、私たちは昆虫食に着目し、動物性タンパク質をとるための新たな選択肢を世の中に提案していきます」などと呼びかけていた。
同社の手がけるコオロギパウダー配合の食品は、茅野市や岡谷市のふるさと納税の返礼品にも採用され、NHKや民放のテレビ番組でも取り上げられていた。しかし2023年12月分の家賃支払いが止まり、2024年1月に弁護士から倒産する旨の連絡が入ったという。
昆虫食はSDGsの観点で注目される一方で、街の声は「ちょっと苦手かも」「形そのままでくると、ちょっとうわってなる」「見た目が無理」などといった嫌悪感も示される。
岡谷市の吉田浩市議と中島秀明市議は、クリケットファームに注目し、当時の会派で工場内を視察していた。「食育」として学校給食への提供や、工場見学などの地域交流ができないかとの要望を受け、坪井大輔社長の印象を「すごく前向きな人で、チャレンジ精神旺盛。全部自
動化していた」と振り返る。一方で中島氏は、「昆虫食にする必然性が見つからない」とも指摘する。この地域で昆虫食が定着したのは「タンパク質をとるために必然的に食べていた」ためだとして、ビジネスモデルの道筋が見えておらず、「まだ時代が早かったのかなという感
じ」だと分析した。
昆虫食をめぐっては昨年2月、徳島県立小松島西高校でコオロギパウダーを使った給食を試食で提供し、「子どもに食べさせるな」といったクレームが相次いだ。給食にコオロギパウダーを提供したのは、徳島大学での30年近いコオロギ研究を経て、2019年に創業した昆虫食ベンチャーのグリラス。高校生の出したアイデアに協力しただけだったが、当事者ではない一部SNS
の声で炎上し、逆風にさらされることとなった。同社はペット用のコオロギ粉末飼料を提供する「コオロギ研究所」の閉店を決めた。渡邉崇人代表取締役は、取材に対して「畜産物の増産には、限界がある」と言われるなか、牛や豚、鶏の値上がりが懸念され、「こうした事態を未然に防ぐため、『新たな選択肢』を提供することが、食用昆虫の役割だ」と語る。
「私たちは、決して、コオロギを食べたくない人が、無理にコオロギを食べなければならない世界を作ろうとは考えていません。むしろ、そうならないように、必要な時に、必要な人の手に渡るように、今から技術を磨き、研究に取り組んでおります」(グリラス・渡邉崇人代表取締役)
これまでベンチャーの浮き沈みを見てきた元大和証券の経済ジャーナリスト・内田裕子氏は、社会課題の解決は、あらかたやり尽くされていて、「理念や志が高くても、商売にならないものは3年が限度」とされていると説明する。クリケットファームについては「SDGsというきれい事だけではビジネスできない部分と、ベンチャー投資ブームが終わったという2つが重なった事例」との見方を示した。
昆虫食は、2013年に国連の食糧農業機関(FAO)が「世界の食糧危機の解決に、栄養価が高い昆虫類を推奨する」との報告書を発表したことをきっかけに、まず欧米で関心が高まった。日本では2018年に国内初のコオロギパンが発売され、2020年に無印良品のコオロギせんべいが「爆売れ」した。
クリケットファームは、そんなブームの最中である2021年に設立され、2024年に倒産している。内田氏は「イノベーションを志すチャレンジは拍手を送りたいが、想像以上に需要がなく、時期尚早だったのではないか」と分析している。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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近ごろ話題をよく耳にする「マルハラ」なるワード。「マルハラスメント」を省略した言葉で、LINEなどでメッセージをやり取りした際、文末に「。(マル)」を付けることが、相手に威圧感を与えてしまうのだそう。
ならば絵文字を付けてはどうかとやってみれば、「おじさん構文」だと言われ、何もつけなければ「冷たい」と思われ……じゃあ結局何が正解なんだよ!……という心の叫びを訴えた投稿が、Xで話題になっています。
「了解しました。」←マルハラ
「了解しました(^o^)」←おじさん構文
「了解しました~(笑顔の絵文字)」←おばさん構文
「了解しますた」←ねらーかよ
「了解しました」←なんか冷たい
「了解しました!」←「!」こわい
………何が正解なんだよ………
こうつぶやいた「めがね」さん。さまざまなパターンを提案しても、結局は受け手に意図を歪曲されてしまい、上手く伝わらないことを嘆いているもよう。
投稿には2万件もの「いいね」が付き、返信欄には「難しい世の中やなぁ」「こんなんで悩まなきゃいけない時代が来るとは」「いやもう全てが面倒くさい……」など、さまざまな意見が入り乱れる結果となっています。
めがねさんの投稿は、一見すると大げさにも聞こえますが、受け手の解釈としてはたしかにどれもあり得そう。
送り手としては他意はなくても、「怖い」「冷たい」と捉えられてしまえばそれまで。相手のことを気にしすぎる必要はありませんが、良好なコミュニケーションを築くためには、出来る限り気持ちよく受け取って欲しいものです。では、一体どうすることが正解なのでしょう。
筆者個人としては、相手との関係性を考慮し、時と場合によって使い分ける……しかないのではないかな、と思います。]
筆者も特段意識しているわけではありませんが、よくよく考えてみると相手によってメッセージの送り方を何パターンも使い分けていました。親しい間柄の相手には句読点なし、付き合いが浅い人には絵文字を交え、仕事上のやり取りには「!」を多用したりといった感じです。
言葉とは場により、時により、人により異なる意味が加わる性質を持つ、生き物のようなもの。文章だけでなく、句読点や記号、絵文字にも同じことが言えるのではないかなと。
加えて、日本語は特に難しい言語とされており、直接的な対立を避けるために、間接的な表現や謙遜する表現が多用される傾向にあります。言葉自体が持つ意味が繊細で複雑であるからこそ、相手への配慮を忘れないようにしたいところです。
めがねさん自身は、「どのような文章だとしても、その相手との人間関係が構築されていれば問題がないのでは?と思っています」とのこと。
たしかに、オフラインのコミュニケーションがしっかりとれていれば、たとえ会社の上司・部下であっても、そこまで気を遣う必要はないでしょう。自分が受け手と仮定した場合、親しい間柄であったり、お世話になっている上司であれば、句読点や絵文字の有無に気持ちは左右されません。
こうしたやり取りが話題になるということも、ある意味ではコミュニケーションが希薄になっていることを象徴しているのかも。とはいえ、ライフワークバランスが叫ばれる現代において、密度の高いコミュニケーションを図るにも限度があるのも事実。メッセージのやり取り1つが相手との関係性に影響を与えることは必至でしょう。
相手によってメッセージの送り方を工夫すること、合わせて可能な限り常日頃からコミュニケーションを図ること。その両方が出来れば、正解に近付けるのかもしれません。それにしても、メッセージひとつでここまで気を遣わないといけないとは……それはそれで、やりづらい世の中になったものですね。
<記事化協力>
めがねさん(@tea_time_lover_)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024021303.html
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近年、ファッション業界では女性用ドレスに男性モデルを起用するなど多様性が尊重され、社会ではジェンダーレスな時代として誰もが着たい服を着たいときに着ることが自由になりつつある。
そうした背景から、オーストラリアの水着会社は女性用の水着の宣伝に男性モデルを起用した。だがこれは裏目にでたようで、結果的に批判を集める結果になってしまったようだ。
【画像】 女性用水着に男性モデルを起用した水着会社がSNSで炎上
‘Trashed the culture to make a buck’: Bikini brand faces backlash for using male model
オーストラリアのボディ・ポジティブ・インフルエンサー、カリーナ・イルビーさんが設立した水着ブランド「モアナ・ビキニ(Moana Bikini)」が、女性用水着に男性モデルを起用したことで炎上した。
同ブランド会社のインスタグラムに、男性モデルのジェイク・ヤングさんが白い女性用水着を着てポーズを取る動画が投稿されたのだ。
投稿には多くの「いいね」がついているものの、コメントはほとんどが同社を批判するものだった。
・女性用の服に男性モデルを起用するのは多様性とは言わない。間違ったやりかただよ。
・行き過ぎたマーケティング戦略。
・購入者の対象が女性なら、これは良い宣伝とは言えないのでは。女性用にデザインされた水着を男性が着ても、女性が買いたくはならない。
・これは男性なの?女性用の水着に男性を起用するなんて、私たちの安全な空間、アイデンティティ、そして今はファッションといったものすべてを男性が乗っ取ろうとしているように感じるわ。
男性が女性用の水着を着て、それを女性向けに売り出そうとするのは賛成できないわ。私は10年間あなたのブランドの忠実な顧客だったけど、もうやめるわ。
これら批判を受けたモアナ・ビキニ設立者のカリーナ・イルビーさんは、次のように反論している。
モアナは2011年以来、何年にもわたって男女関係なくすべての身体を称賛し尊重してきました。
いまさら、女性用水着を着た男性が登場しても誰もショックを受けることはないはずです。
ですがこのプロモーションが本当にショックで、怒りを表明しなければならない人がいるのであれば、テイラー・スウィフトの『YOU NEED TO CALM DOWN』を聴くことを強く勧めます。
だって、今のあなたのために書かれた曲だと思いますから。
今回のモデルになったジェイクさんは、このように話している。
自分は女性ではないし、女性だと主張したこともありません。
この動画はマイノリティに力を与えるものだと思います。それについては自分を起用してくれたモアナにとても感謝しています。
女性にはいろいろなタイプがいます。あなたが考えているのとは違う解剖学的構造を持つ女性もいます。あなたの嫌悪感は、あなた自身の不安の反映であって、私の問題ではありません。
ジェイクさん同様、批判に対するモアナ・ビキニの反応は極めて堂々としたものだ。
同社は、すべての人を満足させることは不可能だと認めた上で、「誇り高きゲイの男性が自
信のあるかっこうをしているこの投稿に満足できないのであれば、スルーするかフォローを外せばいいのでは?」とコメントしている。
References:Bikini Company Receives Backlash for Using Male Model to Showcase Women’s Swimsuit/ written by Scarlet / edited by parumo
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ネット社会では、エコーチェンバー現象も相まって、偏見や十分な証拠もないまま、陰謀論にのめりこむ人も多い。
そんな陰謀論に対する私たちの感受性はどのようにして形成されるのか、その心理的背景が画期的な研究によって明らかになりつつある。
170件の研究データを分析した結果、陰謀論を信じるのは個人の性格的なものだけでなく、確実なものを求める心理や、社会から誤解されていると感じる心など、より深い動機づけ欲求によっても影響されることが判明した。
この研究は『Psychological Bulletin』誌に発表されている。
「陰謀論」は、人間の文化の複雑な側面を表している。
根拠の有無にかかわらず、何か重大な事件や出来事の原因を、「特定の力を持つ集団(秘密結社や政府、企業など)が人知れず裏で操っている悪意ある計略だ」と断定したり信じたりするものである。
陰謀論は通常、確たる証拠がないまま広まり、暗示、曖昧、偶然に頼る、多分に憶測の域を出ないものだ。
・合わせて読みたい→陰謀論を信じているのは案外普通の人たちであることが判明(オーストラリア研究)
陰謀論はたいてい、ときに重大でトラウマになるほどのショッキングな出来事に伴って現れ、公的な説明や一般的な理解に疑問を投げかける別の説を展開する。
こうした陰謀論の中には、現実に根拠があると判明するものもあるが、ほとんどは信じがたく、経験的証拠によって裏づけられるものではないと考えられる。
それでも相変わらず、一部の人たちの想像力と信念をとらえて離さない。
正しい情報だけでなく間違った情報もあっと言う間に拡散してしまう今のネット時代において、陰謀論を信じる心理を理解することは、これまでになく重要になってくる。
特にSNSの発達により、閉鎖的空間内でのコミュニケーションを繰り返すことによって、特定の信念が増幅または強化されてしまう「エコチェンバー現象」が発生する。
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既存の研究では、この現象のさまざまな側面を調べ、個人の性格特性、動機要因、社会的影響がどのようにして陰謀論を信じる心理に影響するのかを掘り下げてきた。
[もっと知りたい!→]何を言っても通じない。陰謀論を信じる人の論法とそれに対処する方法
しかし、研究数が多いにもかかわらず、こうしたさまざまな要因がどのように互いに作用しているのか、包括的な理解はまだまだ不足している。
こうした知識不足への懸念が、多様な研究をまとめて全体像を把握するために、これまででもっとも大規模な研究を行うことにつながった。
陰謀論信仰がとくに興味深いのは、それが自ら強く思い込んでしまう信念で、その考えを変えるのが難しいからです。
非常に重大な結果をもたらしてしまう可能性が高いため、こうした思い込みに外部から介入するなんらかの方法を確立することが大切なのです
アメリカ、ヴァンダービルト大学の研究者で、本研究の筆頭著者であるシャウナ・ボース氏は語る。
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ボース氏ら研究チームは、異なる複数の研究から得られたデータを組み合わせて、強力な統計手法であるメタ分析を行い、より広範な洞察と傾向を導き出した。
この方法は、研究結果が多様で、ときに矛盾が生じてしまうこともある心理学のような分野での分析に役立つ。
研究チームは、まずは広範な文献研究から始めた。査読済みの学会誌記事、学位論文、未発表データなど、膨大な文献をふるいにかけていったのだ。
これらの検索は、Google ScholarやAPA PsycInfoなどの電子データベースを活用して行われた。
研究に関連する包括的なデータを確実に確保するために、特定のブール検索語法を使用し、分析は合計15万8473人の参加者を含む170件の研究と1429のエフェクトサイズに及んだ。
次に対象となる研究から52の動機づけ変数とパーソノロジカル変数をコード化した。
これら変数はこの分野の既存の枠組みに基づいて、動機付け領域(認識論的、実存的、社会的)やパーソノロジー領域(精神病理学、一般/正常範囲性格)などのより広い領域に慎重に分類された。
注目すべきは、程度の差こそあれ、これら変数のほとんどすべてが陰謀論を信じる傾向と関連づけられたことだ。
(52の変数のうち)評価された変数のおよそ90%が、陰謀論を有意に予測したという事実には驚きました。この結果は、当初想定されていたよりも陰謀論にはより複雑な心理的要因が絡んでいることを示しています
ボーズ氏は語る。
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この結果は、陰謀論を信じる発想には、3つの動機モデルがあることを裏づけている。
このモデルから、陰謀論思考は以下の3つの主要な欲求によって駆り立てられると仮定される。
・その人の環境の理解(認識論的)
・安心や安全を感じること(実存的)
・自分自身と自分のいるグループが優れているというイメージ(社会的)
さらに分析思考の欠如が、重要な予測因子として浮上してきた。
分析的な思考や認知的反応があまりできない人は、陰謀論を支持する傾向が強かったのだ。
これら要因の関係性は、情報処理に対してあまり疑問をもたず鵜呑みにする人ほど、裏付けのない考えや憶測を受け入れやすい傾向にあることを示している。
さらに、実存的な動機も大きく寄与している。陰謀論を信じる傾向は、無力感、自分の存在が脅かされる、世間を斜めに見る皮肉な感情と強く結びついている。
今回わかったことは、世界をより脅威的、制御不能なものとして見る人ほど、陰謀論思考に陥りやすいことを浮き彫りにしている。
こうしたつながりは、不確実で混沌とした環境に対する心理的な反応として理解することができ、そんな中で信じる人にとっては、陰謀論は理解とコントロールの感覚を与えてくれる心強いものになる。
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本研究では、陰謀論的発想における社会的要因の役割にも注目している。
疎外感を感じやすかったり、自尊心が低い傾向にあると、陰謀論を信じやすくなる。さらに、他者集団は脅威だと感じ、否定的になることも同様だ。
このことから、自分と社会との関係性や社会環境をその個人がどのように認識するかが、陰謀論に対する感受性に影響を与える可能性があることがわかる。
更に研究者らは、陰謀論信仰が、異常範囲と正常範囲の境を区別する個人の特性とどのように関係しているかを調べた。
すると、陰謀論的思考は統合失調症、妄想症、異常体験傾向、精神病傾向、敵意など異常範囲の特性と強く関連していることもわかった。
これら特性は、機能障害や他者に対する否定的な認識とも結びついている。
一方で、正常範囲の性格特性は、陰謀論を信じる傾向との関連は非常に少なかった。
この特性は多少の影響はあれども、異常範囲の特性ほど陰謀論信念の大きな影響は受けないことを示している。
興味深い発見のひとつは「謙虚さ」に関することだ。
一般的な謙虚さと知的謙虚さは両方とも重要で、とくに正直な謙虚さと知的謙虚さの包括的な特徴を測定する場合、陰謀論信仰とは有意な負の相関関係を示した。
つまり、謙虚さがないとより陰謀論を信じやすくなるという顕著な指標といえる。
これらの発見は、陰謀論を信じる傾向は、その人の人格機能よりも精神病理学や特定の人格障害と密接と結びついていることを強く示している。
全体を通じて、もっとも重要な変数はいったいなんなのだろうか?
「陰謀論を信じる傾向を予測する要因はたくさんあり、すべてが同じように強い要因というわけではありません」ボーズ氏は言う。
陰謀論を鵜呑みにするもっとも強力な要因は3つです。
1.奇妙な信念や体験をしやすい傾向
2.脅威や危険を認識しやすい傾向
3.自分が他者よりも勝っている考え、やたら相手を敵対視する傾向
これら3つの領域には、実存的、認識論的、社会動機と欲求という陰謀論信仰のもっとも強い相関関係が含まれています(ボーズ氏)
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この研究は全体を包括的にとらえたものだが、それでも限界はある。
研究のほとんどは西側諸国の英語圏で行われ、この結果が異文化圏にも当てはまるものなのかどうかという疑問が出てくる。
もうひとつの大きな限界はデータの横断的な性質で、観測された関係性の因果関係や一時的な順序を判断する能力を妨げてしまうことがある。
今回の発見は相互に関連性があるものです。もっとも強い相関関係が本当に陰謀論を信じる原因になっているのかどうかは、まだはっきりしません。
陰謀論信仰の原因追及には、長期的、実験的、発展的な取り組みが必要です。
原因のもっとも強い相関関係は、脅威と危険のふたつの領域に大きく分けられ、社会的脅威の認識がもっとも強い肯定的予測因子で、信頼がもっとも強い否定的予測因子です。
これら変数は、将来の研究で考慮すべき特に重要な点だと考えます(ボーズ氏)
References:APA PsycNet FullTextHTML page / Why do people believe in conspiracy theories? Here's what the science says / written by konohazuku / edited by / parumo
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関西の大手私鉄・南海電鉄の関係者を「入店禁止」にするという張り紙が、X(旧ツイッター)に投稿されて話題になっている。
どんなトラブルが起きていたというのだろうか。張り紙を掲示した居酒屋(大阪府)が弁護士ドットコムニュースの取材に応じた。
店主によると、料金の支払いをめぐって、客として来店した南海電鉄関係者との間でトラブルが発生していたという。
「注 南海電鉄関係者様すベて入店禁止とさせて頂きます!! 入店後南海様とわかった時店で精算、出店おねがいします!!」(※ママ)
張り紙は、怒りの顔イラストや「停止」標識イラストをつけて、かなり強いメッセージとなっている。
ロックバンド「たま」の元メンバー、石川浩司さんが1月30日、Xに「南海電鉄は一体何をしでかしたんだ。」というコメントを添えて、張り紙の写真を投稿した。
この投稿は拡散して「飲食店をここまで怒らせるって普通じゃない」などの反応が寄せられている。
掲示した居酒屋の店主は1月31日、弁護士ドットコムニュースの電話取材に応じて、料金の支払いをめぐって警察を呼ぶような騒動になったと説明した。
南海電鉄の泉佐野駅からほど近い店には、同社の関係者がよく訪れていたという。
店主によると、具体的な日にちこそ「覚えていない」が、およそ半年ほど前に南海電鉄関係者が11人で来店したという。
3時間ほど飲み食いした料金の約5万6000円を請求したところ、客から「高い」「おかしい」「ぼったくり」といった言葉を言われたそうだ。
そうした態度を受けて、営業の迷惑になっていると感じたことから、店は警察を呼んだという。
しかし、揉め事がおさまらなかったことで、最終的にいくらであれば納得できるのかとたずねたところ、客側が「44000円(1人あたり4000円)」としたことから、受け取っていた5万6000円から1万2000円を返金して、折り合いをつけたそうだ。
そのかわりに、「おたくのところの会社はもう一切、うちには来ないでくれ」と例の張り紙を出した——。というのが、店主による説明だ。
「ぼったくりと言われて、こっちも頭にきてしまった」(店主)
以来、南海関係者は常連の良客も含めて実際に出入り禁止にしているそうだが、それに伴う売り上げの減少は気にしていないと話す。
「そんなもん当てにしてない。うちはうちのやり方でやっていて、それで潰れても別に気にもしないな。世間が批判して、誰もけえへんなってもかめへんよ。もうやめておしまいや」と笑
うが、「こんな田舎でそんな評判飛ばされたらな」とも語っていた。
「こっちの言い分もあるし、あっちの言い分も聞いてな」(店主)
「南海電鉄はどのような見解なのか。」
事実確認や見解をたずねるため、Xの投稿内容や店の主張を南海電鉄に伝えたところ、同社は「Xの投稿の件について内容は把握しておりますが、業務外の事象と認識していますので、コメントは差し控えさせていただきます」と回答した。
出入り禁止の認識についても聞いたが、やはり同様の理由でコメント差し控えとのことだった。
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香港メディア・香港01はこのほど、北海道を訪れたマレーシアの観光客のエピソードを紹介する記事を掲載した。
記事によると、マレーシア人観光客のヘルマン・ラウィさんは今月27日にショート動画アプリTikTokに日本旅行で体験したエピソードに関する動画を掲載した。動画の中でヘルマンさんは
「興奮して地上の雪を食べたところ、その後8日間でさまざまな症状が発生して旅行スケジュールが水の泡になってしまった」と明かした。
ヘルマンさんによると、「雪がどんな味かを試してみたかっただけだった。実際食べてみたところ、氷を食べるのと何ら変わらなかった」とのこと。しかしその後、ひどい風邪をひき、せ
きやくしゃみ、発熱、全身の痛みといった症状が出て旅行どころではなくなったという。ヘルマンさんはネットユーザーに対して「くれぐれも雪を食べないように」と呼び掛けている。
香港01の記事は、米ワシントン・ポストが22年2月に報じた内容として、「雪は降る途中で殺虫剤やばい煙、水銀、ホルムアルデヒドなどの汚染物を吸収する。また、岩塩や泥、動物の排
せつ物を含んでいる可能性もあるので、人間がそうした汚染された雪を食べれば体調不良を引き起こす可能性がある」と指摘している。(翻訳・編集/川尻)
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「ラーメン山岡家」の店内で、客が水のピッチャーのフタを舐める「迷惑行為」の動画が撮影され、SNSで拡散していた問題をめぐり、運営会社の丸千代山岡家(北海道札幌市)は2月1日、警察に被害届を出したことを公表した。被害届の提出・受理は1月26日付。
動画に映っていた男性が担当エリアマネージャーに直接謝罪をしてきたが、運営会社は「当社はこの事案を重大なものと認識し、顧問弁護士との協議を経て、釧路警察署に被害届を提出しました」と説明している。
丸千代山岡家によると、問題の動画は1月3日深夜に「ラーメン山岡家釧路町店」(北海道釧路市)で撮影されたものだという。
映像には男性客がピッチャーのフタを舐めたり、「黙れ!」「塩分過多で死ね!」などの言葉を吐いたりする様子が映っていた。
店は問題を確認してから、全席のピッチャーと調味料容器の交換・消毒を実施した。
動画がSNSで広まり、男性の特定がすすんでいた。男性が専門学校を退学になったという報道もある。
ラーメン山岡家をめぐっては、昨年も別の店で「卓上調味料を口に直接入れる」迷惑動画が撮影・投稿されて、逮捕者が出たと報じられている。
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アメリカの高校で、教師に暴力を振るった女子生徒が罪に問われる事態に発展した。『Daily Mail』『New York Post』などが伝えている。
10日、ミズーリ州の高校に通う女子生徒が、薬を服用するために自身のロッカーに向かった。女子生徒には発作の持病があり、それを抑える薬だった。
女子生徒がロッカー内に置いていたバッグの中からその薬を取り出したところ、後ろを女性教師(65)が偶然通りかかった。薬を「違法薬物」と思い込んだ教師は、女子生徒を叱りつけてバッグごと取り上げたという。
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怒った女子生徒は、バッグを取り返そうとして教師に殴りかかった。取っ組み合いの小競り合いに発展したため、周囲は騒然。その様子を動画撮影していた生徒がいたようで、後日、動画がSNSに投稿されて拡散した。
動画には、女子生徒が教師を両足で挟みながら、繰り返し顔面を殴りつける様子が映っている。すぐに周囲の生徒らが止めに入り、2人は引き離されて騒動は一旦収まった。
しかし直後に警備員が駆けつけて女子生徒に手錠を掛けると、持病の発作が起こってしまった。女子生徒が病院に搬送されたかは不明だが、命に別状はない様子だ。
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暴行を受けた教師は病院に搬送され、現在も治療を受けている。教師のパートナーである男性によると、教師が「待って」と伝えても、生徒は聞く耳をもたずに一方的に暴力を振るったそうだ。
現在、教師は「何が起きたかわからない」と話して、涙を流しているという。
この騒動を受けて、同州のセントルイス警察署の広報は、暴行罪で女子生徒を起訴する意向を発表している。
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このニュースが報じられると、ネット上では「先生を殴るなど、絶対に許されない」「理不尽なことを言われても、暴力では解決できません」「逮捕は妥当。普段から素行が悪いから疑われた」などと、女子生徒に批判的な声が集まった。
一方で、「被害者は女子生徒。命がかかっているし、殴るしかなかった」「違法薬物と決めつけるなど教師失格。生徒が死亡していたら加害者は先生だった」「リスペクトされたければ、相手をリスペクトしなくちゃ」などと、教師を批判する声もある。
急性虫垂炎の治療「日本は30万円、アメリカは600万円」の衝撃…安すぎる?日本の医療費の実態【医師が解説 ... - Yahoo!ニュース 急性虫垂炎の治療「日本は30万円、アメリカは600万円」の衝撃…安すぎる?日本の医療費の実態【医師が解説 ... Yahoo!ニュース (出典:Yahoo!ニュース) |
日本テレビ放送網は2月1日、テレビ番組「24時間テレビ」の寄付金が社員に着服されていた問題を受け、再発防止策を発表した。キャッシュレス募金を導入する他、寄付金の管理にも新たなルールを設けることで、再発防止を目指す。
キャッシュレス募金は対面での募金会場全てに導入。会場には警備員か監視カメラを設置する他、寄付金の取り扱いは専門の業者に委託し、移動させる際には原則2人以上で作業を行うなどのルールも定めた。一連の規約が守られているかどうかは24時間テレビの募金活動に関する活動を行う社団法人・24時間テレビチャリティー委員会が調査する。さらに、不正を見つけた人の通報を受け付ける窓口も開設する。
日本テレビ系列の放送局である日本海テレビジョン放送では2023年11月、同社の元経営戦略局長が売上金など総額1118万2575円を着服していたことが判明。そのうち264万6020円が24時間テレビに寄せられた寄付金だった。元局長は14~23年の間、寄付金を着服しており、11月27日付で懲戒解雇された。
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